【はじめに】
巨木には何か根源的な力があると感じませんか?
もしあなたが巨木に興味があって、そこへ行く過程も楽しめるなら、志々島の大楠は絶対におすすめです。今回は瀬戸内海の小島にある古木「志々島の大楠」と、大楠への行き方を紹介します。
【志々島は人口20人足らずの小島】
大楠があるのは瀬戸内海にうかぶ島の1つ、志々島 (香川県三豊市)。周囲3.8km、人口19人 (2022年情報) という小さな島です。
島へ行くには三豊市詫間町の宮ノ下という港から高速船に乗り、約20分で、待合所も無い小さな港に着きます。
港から集落の路地を抜け、山越えの急な坂道を20分ほど歩くと、大楠の姿が見えてきます。
【樹齢1200年 悠久の歴史を生きてきた大楠】
この大楠は推定樹齢1200年、根元周囲が12. 2mという巨木で、香川県の天然記念物に指定されています。地面近くから枝がほぼ水平に伸びる変わった樹形に見えますが、これは土砂崩れで幹の下部が埋まったためです。枝の1本は折れていますが、地面についたところから根が出て今も生きてきます。下の写真で左へ伸びている太枝がそれ。枯れてもおかしくないようなさまざまな経験をしながら、生き抜いてきた古木なのです。
古木でありながら樹勢も強く、現在も成長し続けているのだそうです。若い枝や若葉もあり、今でも生命力にあふれています。別の方の写真では、たくさん実をつけているのも確認できます。
【最大26mも枝を張り出した全国でも有数のスケール】
この大楠はその高さや太さもさることながら、枝の張り出しがすごいのです。現地の案内板によると枝張りは東へ25m、北へ26m。これは全国でも有数です。
その時に持っていたカメラではさがってもさがっても木の全体が入らず、全体を撮るのはあきらめました。
このような大木は当然信仰の対象となっています。先ほどから写真に写っている鳥居とほこらは、大楠をまつる神社のものです。
【大楠への行き方と注意点】
・大楠のある志々島に行くには三豊市詫間町の宮ノ下港から高速船に乗り約20分で着きます。この船は1日に上下各3便しかないので、時刻表を確認してから行きましょう。乗客が多いときは島民優先です。
・志々島の港から大楠までの道は簡易舗装で傾斜も急な細道です。また大楠周辺は土の道です。歩きやすい靴と服装で行きましょう。
・大楠までのルートには集落から直行するルート以外に、花畑を経由するルートもあります。どちらが良いかは一長一短。花畑経由のルートの方が傾斜は緩いですが、ぬれると滑りやすい土の路が多くなります。
・夏は蚊などの虫が多いので、虫よけスプレー装備、長袖長ズボンがおすすめです。
・島には店はほぼありません。食べ物飲み物は用意しておきましょう。
・公衆トイレは港近くに1カ所だけあります。
【まとめ】
志々島の大楠は枝の張り出しが最大26mというスケール感と、古木でありながら今も生命力にあふれている点が魅力です。1200年にわたって島を見守ってきたこの大木に、人は神秘的な力を感じてまつってきました。
あなたも志々島の大楠で悠久の時間と生命力とを感じませんか?
きっと元気がもらえるものと思います。
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